核戦争の元凶=帝国主義倒そう
広島への原爆投下から80年の今日、原爆ドーム前に集まった皆さん。
6月21日の米・トランプ政権によるイラン空爆と「広島・長崎への原爆投下と本質的に同じ」として正当化したトランプの暴言は、みずからの利益と延命のためなら核による先制攻擊をも辞さないという帝国主義の本性をむき出しにしたものです。「力による平和」や「抑止」
なるものは、核兵器や軍事力の保持ではなく、実際に行使し、叩(たた)き潰すのだということを、
米・トランプは全世界に突きつけたのです。全世界を巻き込んだ核戦争・世界戦争の時代に突入しました。
全ての帝国主義が生き残りをかけ、独自の大軍拡と核戦争に向かって突き進んでいる中で、
日本もまた核戦争を想定した中国侵略戦争に突き進んでいます。核保有国であるイギリスとフランスが、7月10日に核抑止力の行使で連携することで合意したと発表しました。イギリスは新防衛計画を策定し、原子力潜水艦や新型核弾頭を開発するとしています。さらには戦術核を搭載するための戦闘機の取得などで「戦闘力を10倍に高める」と宣言したのです。ドイツは「欧州最強の通常軍」を掲げ、大軍拡に突進し、徴兵制の復活に向けた法案を国会に提出しようとしています。
そして、パレスチナ自治区ガザでは死者が6万人を超え、米・トランプとイスラエル・ネタニヤフの侵略と虐殺が加速し、餓死者が増え続けています。ガザ南部ラファの廃虚の上に「人道都市」という名の強制収容所建設をするとまで発表しました。イスラエルによる、文字通りの民族浄化・住民一掃の恐るべき事態が帝国主義の擁護と支援のもとで公然と強行されているのです。
中国侵略戦争に向けた日米統合図上演習の中で自衛隊が「核の脅し」を米軍に再三にわたって要求したと先月末の報道で明らかとなりました。米国は米本土が核によって報復されないように中ロに対しては戦術核などを同盟国と共に運用する戦略をとっており、「核の脅し」の要求とは自衛隊と米軍が核兵器を共同で運用することを意味します。この間、笹川平和財団は、米国の核ミサイルの日本配備と一体で、自衛隊機への戦術核搭載を可能とするようにと提言しました。この間、日米で進められている核の拡大抑止とは核共有(実質的な核武装)に他ならないのです。
今年の8・6―8・9闘争は、帝国主義による核戦争を阻止し、虐殺と戦争の元凶である帝国主義を倒すための歴史的決戦です。核戦争を想定し、米国と一体で中国侵略戦争に突進している日本政府・石破政権を打倒する闘いです。
戦後まもなくのころ、被爆者は警察や市職員や右翼どもの暴力にひるまず、「戦争反対」「ヒロシマを繰り返すな」を訴え、座り込みを行い、デモの先頭に立ってきました。朝鮮戦争の最中には戦争反対を訴えることが犯罪とされましたが、被爆者は闘いました。今、広島市、右翼、広島県警は「8月6日は慰霊の日だ。静かにしろ」と言いながら、同じ弾圧を繰り返しています。昨年の暴処法弾圧が最たるものです。しかし、昨年この弾圧で拘束されていた仲間たちは、奪還され、ここに合流しています。弾圧は私たちの反戦反核の闘いをより強めています。そして、ここに真実の闘いがあると共感し、青年・学生・女性をはじめとした多くの仲間の結集を生み出し始めています。
8・6ヒロシマの闘いの発展に恐怖した警察権力は、6月5日に戦争責任を居直る天皇の沖縄訪問弾劾に立ち上がった田丸鴻一郎くんを公務執行妨害ででっちあげ逮捕・起訴し、さらに7月29日に女子学生2人に暴処法を適用し、弾圧を強行してきました。
今年も石破をはじめとした核戦争も辞さない連中が平和式典に招待され、広島市は彼らを守り、昨年以上に反戦反核の声を禁圧する規制と弾圧体制をとっています。我々はこの規制と弾圧を許しません。絶対に拒否します。原爆による死者をはじめ、日本のアジア侵略戦争で殺されたアジア民衆、そして兵士をはじめ戦争動員の中で死を強制された日本の労働者民衆の想(おも)いである「二度とあのような侵略戦争を許さない」「ヒロシマ・ナガサキを繰り返すな」の力ある闘いをしましょう。
自国政府の戦争に対して、反対し、阻止する闘いに立ち上がり、再びのアジア侵略と核戦争を阻止しましょう。中国侵略戦争・核戦争に突き進むトランプ・石破を打ち倒しましょう。