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「許さない会通信」Vol.2の獄中同志からのメッセージ

高田くんの再逮捕に思う

    冨山小太郎さん

28日(金)の中国新聞朝刊を見て、高田くんが別件逮捕されたのを知りました。前回の手紙で「そろそろ弾圧が来るかも」と書いた矢先で、「やはり来たか」と感じると共に、国家権力が自由自在に弾圧をくり返していることに、怒りがわきます。

今回、高田くんが獲われたのは本件86暴処法弾圧が敵の思惑とおりには進んでいないという焦りを感じます。5被告の完全黙秘の闘いと、外での反戦運動の拡大に追いつめられ、このままでは弾圧した意味がなくなることへの恐怖から、どこかに穴がないか探るために、わざわざ高田くんを逮捕したのではないでしょうか。

その意味では、この弾圧の救援運動は決定的に重要です。身柄は京都に移されたと思いますが、関西を先頭に全国的力も集中し弾圧をはね返しましょう。

罪状が「詐欺」とされていることを含めて、主体の政治的決起には意識性が問われる部分もあろうかと思います。決っして甘くみず、8.6ヒロシマにむけた決戦として既に多くの同志が動いているとは思いますが、全力でがんばって下さい!!

6.22関西暴処法弾圧粉砕集会へのメッセージ

    松木誉明さん

8.6ヒロシマ暴処法弾圧への御支援に感謝申し上げます。凶暴な弾圧ですが、国家権力の危機の現れです。

労働者が団結して闘えば権力を打倒できる時代が来ているということです。主導権を握っているのは私達です。

私の取調べ担当警察は「市の職員は君達を規制しない。右翼が来ても警察が割って入らなきゃいけない。君達の声は川をはさんだ岸田首相に届く。君達はやりたい放題だ」「すごいね。あなたと同じだ。他の4人も一言もしゃべらない。絶対に口を割らないメンバー5人をそろえたのか」。私達は権力を圧倒しています。

暴処法は「多衆の威力を示し」と、労働者民衆が団結して資本権力に立ち上ることを弾圧する法律です。関生がストライキをやったり、保育園に入れる為の就労証明書を求めることが犯罪とされる労働組合破壊と闘っていることと同じです。

暴処法の闘いは、暴処法を無力化する労働者の団結を拡大することです。これが権力への回答です。

5人は完黙と警察・検察に勝利しました。公園規制に対しても8.6原爆ドーム前への結集が呼びかけられ、弾圧は無力化しています。

私達は勝利しています。

戦争を起す帝国主義を労働者の団結で打倒して、労働者階級、全人民の解放を目指し前進しましょう。

権力犯罪への怒りをひとつに

    西納岳史さん
沖縄において米軍兵による性暴力事件が相次いで発覚した。中国侵略戦争態勢の構築が引き起こした戦時性暴力に他ならない。米軍・外務省・県警・検察が一体となった事件隠ぺい工作は権力犯罪そのものであり、断じて許せない。

大阪では大阪地検トップの検事正を務めた川北健太郎が性暴力で大阪高検に逮捕された。大阪高検は逮捕容疑の内容一切を非公開とし、事件の隠ぺいの意図をあからさまに示している。報道によれば、酒を飲ませた部下を官舎で暴行したと報じられている。被害者が法曹関係者でなければ、闇から闇へ事件そのものを葬り去ることすら、権力は平気でやりかねない。

北川は大阪地検の頂点にあった2018年2月から19年11月の間に凶行に及んだとされている。この時期は安倍政権の下で司法の腐敗が一気に進んだ時期だ。同じ頃、東京では、のちに「賭けマージャン」で辞任い追い込まれることになる黒川弘務・東京高検検事長の定年延長が安倍の一存によって強行されている(20年1月)。北川も在任中に森友学園事件の主謀者の一人である財務省・佐川宣寿を二度にわたって不起訴免罪とし、一方で労働運動壊滅攻撃として関西生コン支部への大弾圧を検察のトップとして関与している。まさに労働者人民の敵と言える人物だ。

私が現在勾留されてるここ広島でも、県警の警察官が職権を利用して複数の女性に性暴力を振い、その後一切の裁きを受けることなく広島中央署の留置場で自殺するとう事件が昨年起っている。フェミサイド(女性を標的とした殺人)に対する全世界的な闘いの高揚は、イギリスにおいて警察官による連続性暴力殺人事件を弾劾する抗議行動が発端の一つとなった。

権力犯罪への怒りを束ね、岸田政権に全力で叩きつける闘いが今こそ切実に求められている

6.23沖縄戦没者追悼式典に際して

    古郡陸さん

6月23日の沖縄戦没者追悼式典は、ここ拘置所でもラジオ中継で聴くことができました。

「米中対立や中国の軍事力の強化、台湾や朝鮮半島を巡る問題など、自国の軍備増強により抑止力の強化がかえって地域の緊張を高めている」と平和宣言で初めて中国に触れました。私は、自国つまり日本の軍拡を一番に責めているととりました。

岸田は米軍基地縮小にアリバイ的にしかも自分の成果であるかのよう触れつつ、沖縄への自衛隊の配備拡張には触れず。「私たちが亨受している平和と繁栄は命を落された方々の尊い犠牲にと沖縄の方々の筆舌に尽し難い苦難の歴史の上にある」との言葉は、戦死者を英霊化し、沖縄戦はじめ数々の戦争、時には軍が住民を殺したことをもしかたなかったこととしているようにも取れます。

あいさつ中にヤジや抗議が叩きつけられるのも当然です。私たちはますます本土−沖縄を貫く反戦闘争を大きくしていかなければなりません。

それにしても、米兵の度重なる事件、そしてその公表の「遅れ」は本当に許せません。自衛隊の配備や訓練、そして5.15や選挙、6.23などで沖縄に怒りが実力を伴なったものとして爆発するのを恐れたのでしょうが、いずれにせよ沖縄切り捨てです。

ところで、6月13日の広島市への申し入れ、18日の裁判所への署名提出は激しい攻防となったのですね。おつかれ様でした。これからも共にがんばっていきましょう。

高田暁典さんの読書感想文

(1)原爆「黒い雨」訴訟 (2)皇国少女から戦争の嫌いな女へ の2冊読了しました。(1)は読みながら行政権力に対して怒りまくること必至です。と同時に物事を根底的にとらえて真実を明らかにし権力機構と対決して人民の利益を実現するために闘う知識人がこれだけ今の時代なお存在しているという事を知ることができたのは収穫でした。また125頁に弁護団が列挙されていますがその中に「端野真」とあるのは端野先生のことでしょうか?ドキドキですね。それと「婦民広島支部だより」の巻末の「ご案内」に6月18日に「黒い雨」裁判があると書いてあって、おや、勝訴して確定したのではなかったのかと思っていたのですが、最後まで読めば新たな裁判が始まっているのが分りました。こういう地域に根差した地道な活動を多くの人民の利害をかけて国家権力の横暴を許さずねり強く取り組む人々に最大限の敬意を表し学ばねばならぬ。

(2)については、小西ノブ子「地獄絵」を読んだときに小西の姉の「下田レイ子(礼子)」という人物が登場してきてムムッまさかと思っていたのですが、(2)を読んでこれはまぎれもなく下田禮子さんと同一人物であると確信するに至りました。2010年代までは集会で下田さんがよく発言されていたのを思い出しますが、どういう取組みをされてきたお方なのかは全然知りませんでした。それと広島のどこかにあるといわれてりる和風で落ち着いた雰囲気の「小西ノブ子記念館」、実は相当の苦労と財産をかけて破壊から守り整備されたものだったのですね。それと被爆体験の聞き取りの仮名服部さんの亡父が全水青年同盟で治安維持法違反で浦上刑務所に在ったとされる話。全国水平社はロシア革命の衝撃を受けて生まれたが最終的に一君万民天皇の下での平等というところに回収され戦争協力していったという程度の話しか知らなかったので、これまた新知見を得られました。

闘いの歴史を伝えねばならぬ。小西ノブ子が「地獄絵」を出したのが77歳、下田さんが(2)を出したのが75歳だと思えば、次は被青同世代の方々が人生を語って頂く必要がそろそろあるのではないかと思えてならい。

前進チャンネルより(抜粋)

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